「会社案内を作りたいけれど、印刷会社への依頼の流れがわからない」
「デザインデータはあるけれど、その後の工程や注意点を知りたい」
印刷物の制作は、企画、デザイン、DTP、印刷、製本と多くの工程を経るため、全体の流れを把握しておくことが、品質、コスト、納期をコントロールする鍵となります。
私たち三共グラフィック株式会社は、創業70年を超える実績を持つ総合印刷会社として、お客様のプロジェクトを企画段階から納品まで一貫してサポートしています。特に、飯田橋駅徒歩1分という都心拠点の利便性を活かし、各ステップで「対面での迅速な確認と相談」を可能にしています。
この記事では、初めて印刷会社に依頼する方でも失敗しないよう、企画の準備から最終納品・検証までの10のステップを、各段階での注意点と共に詳細に解説します。
目次
依頼前の準備(ステップ1~2):企画と仕様の明確化
印刷会社に相談する前に、プロジェクトのゴールと基本的な仕様を明確にしておくことが、その後の工程をスムーズに進めるための第一歩です。
ステップ 1:目的・ターゲット・予算の明確化(企画設計)
まずは印刷物制作の根幹となる部分を固めます。この段階が曖昧だと後の工程で仕様変更が頻発し、コスト超過や納期遅延の原因となります。
• 目的を定義する: 「なぜこの印刷物を作るのか」「何を伝えたいのか」(例:企業イメージ向上、新規顧客獲得、学会での情報共有、企画内容など)を明確にします。
• ターゲット設定: 「誰に渡すのか」「どこで使用するのか」「どう使用したいのか」(例:若手ビジネスパーソン、富裕層の顧客、専門分野の研究者、イベント配布、出版(自費出版)など)。
• 予算と納期: 総予算の上限と、絶対に譲れない最終納期を設定します。
ステップ 2:基本仕様とコンテンツの準備、印刷会社への見積もり依頼に必要な、具体的な情報をまとめます。
• 仕様の決定:
サイズ: A4、B5、A5、変形サイズ
製本・加工仕様:アジロ綴じ、中綴じ、二つ折り、三つ折り、四方断裁など
ページ数: 表紙・裏表紙を含めた総ページ数。
色数: フルカラー(CMYK)か、モノクロか、特色(Pantone など)を使うか。
部数: 必要な部数。
• コンテンツの準備: 掲載するテキスト原稿(WordなどでOK)、使用する写真やイラストのデータ(解像度が重要)、ロゴデータなどを準備しておくと見積もりも正確になり、デザイン、DTP作業もスムーズです。
印刷会社との連携(ステップ3~5):見積もり・契約・デザイン
この段階では、お客様のアイデアをプロの知識で形にするための、重要な意思決定と合意を行います。
ステップ 3:見積もり依頼と仕様の相談
ステップ2で準備した情報を基に、印刷会社に相談・見積もりを依頼します。
• 三共グラフィックへの相談のメリット: 飯田橋営業所(駅徒歩1分)にご来社いただければ、営業担当が紙のサンプルや過去の制作事例を見せながら、最適な仕様(コスト効率が良いページ数、用紙グレードなど)をご提案します。
• 提案内容の確認: 見積もり書には、印刷代、紙代、製本・加工代、DTP・デザイン代などが明確に分かれているかを確認しましょう。
ステップ 4:発注と制作スケジュールの確定(契約)
見積もり内容に納得いただけたら正式に発注し、契約を結びます。
• スケジュール合意の徹底: 印刷会社とお客様の間で、入稿日、初校・再校の日程、校了・下版日、納品日など全ての工程の日程を細かく共有し、合意します。特に校了・下版日は厳守が必要です。
• 機密保持契約(NDA)の締結: 会社案内や機密性の高い報告書等を依頼する場合、情報漏洩を防ぐため、事前に NDAを結びます。(三共グラフィックは情報管理の厳格さを徹底しています)
ステップ 5:デザイン・レイアウトの制作
デザイン制作を印刷会社に依頼する場合、このステップが入ります。お客様がデザインデータを用意する場合も、印刷会社による DTPチェックはこの段階で不可欠です。
• デザインの方向性合意: ターゲットに響くデザイン案、配色、フォントの方向性を確認します。
• 三共グラフィックの専門性: 当社のDTPスタッフは、「出版印刷」で培った技術で、デザインデータが印刷に最適化されているかを厳しくチェックします(例:CMYK の設定、解像度、裁ち落としの確保)。この専門的なチェックが後の印刷トラブルを未然に防ぎます。
最終確認と製造(ステップ6~8):校正と品質管理
印刷工程に入る前の最終チェックと、実際の製造プロセスです。ここで品質が決定します。
ステップ 6:初校・再校によるチェック(校正)
デザインや組版が完了したら、印刷会社から「校正紙」が提出されます。この段階でお客様側が負う責任が最も大きくなります。
• 校正の役割:
初校: レイアウト、デザイン、文字の誤字脱字、写真の配置など、全体のチェック。
再校: 初校で修正を指示した箇所が正確に直っているかのチェック。
• 【重要】色校正の実施: 色味が重要な印刷物(ブランドカラー、写真など)の場合、本機校正(実際に使用する紙とインクでの試し刷り)やデジタル校正を行い、色の最終確認をします。
ステップ 7:最終データ入稿と印刷工程への移行(校了・下版)
お客様が全ての修正に納得し「校了」(校正完了)のサインを出したら、下版・印刷工程へ進みます。
• 原稿責了(印刷会社を通した校正なし): お客様から最終の完全データを入稿いただきます。このデータが、そのまま印刷される最終原稿となります。
• 刷版(さっぱん): 印刷機にセットするためのアルミ版(刷版)を作成します。この段階以降の修正は、版の作り直し(多大なコスト発生)が必要となるため、原則不可となります。
ステップ 8:印刷・製本・特殊加工
いよいよ製造工程です。ここでは、印刷会社の設備と技術が品質を決定づけます。
• 印刷: オフセット印刷機やオンデマンド印刷機などで、プロのオペレーターが色調を厳密に管理しながら印刷します。
• 製本・加工: 印刷された紙を、断裁、折り、アジロ綴じ(糊付け)、中綴じ(ホチキス)などで冊子の形にします。箔押し、エンボス、PP加工などの特殊加工もこの工程で行われます。
納品とアフターフォロー(ステップ9~10):プロジェクトの完遂
最終的な製品の受け取りと、次のプロジェクトに向けた検証を行います。
ステップ 9:納品と最終検品
印刷物が完成したら、ご指定の場所へ納品されます。
• 納品形態の確認: 箱詰め、梱包、数量、納品場所(複数拠点納品など)が、事前に依頼した通りであるかを確認します。
• 最終検品: 納品された印刷物に汚れ、色ムラ、製本のズレがないかを、ランダムでチェックします。万が一、品質に問題があった場合は、すぐに印刷会社へ連絡しましょう。
ステップ 10:結果の検証とフィードバック
納品をもってプロジェクトは完了ですが、このステップは次の成功のために不可欠です。
• 結果の検証: 作成した印刷物が、ステップ1で設定した目的(例:新規顧客からの問い合わせ増加)を達成できたかを検証します。
• 印刷会社へのフィードバック: 納期、品質、対応についてフィードバックを伝えることで、印刷会社との信頼関係が構築され、次回の依頼時にはさらにスムーズな進行が期待できます。
印刷会社の依頼の流れを効率化する三共グラフィックの強み
三共グラフィックは、この10ステップ全体を通じて、お客様のプロジェクトを「安心」「高品質」「迅速」に進めるための強みを提供します。
1. 企画・デザインの段階での「色と紙」の専門提案力
• 出版品質のノウハウ: 美術書や写真集で培った高度な色彩管理技術を印刷物に適用。画面と印刷の色のギャップを最小限に抑えます。
• 特殊紙の実物確認: 飯田橋営業所(駅徒歩1分)で、紙のサンプルや特殊加工の現物を手に取りながら、営業担当者と直接相談できます。
2. 校正・データ入稿時の「対面迅速サポート」
• DTPの専門家によるチェック: DTPスタッフがお客様のデータ入稿時の不備等を確認・修正することで、後の「修正代」「刷版代」などの無駄なコスト発生を防ぎます。
3. 製造・納品における「埼玉本社・工場」の安定性
• 製造拠点の明確化: 印刷・製本の現場である本社・工場を埼玉県蕨市に持つため、品質管理と納期管理を一貫して行えます。


